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フィロソフィとアメーバ経営

■No.10
信頼関係を築く

京セラでは、創業以来、心の通じあえる社員どうしの結びつきを経営の基盤においてきました。お互いが感謝と誠意をもって心を通わせ、信頼関係の上にたって仕事を進めてきたのです。コンパやさまざまな行事は、全員が心をひらき、結びつきを強める機会として重要視されてきました。
上司と部下の関係であっても、信頼関係のベースがあれば、お互い本音で言いたいことをはっきり言いあうことができます。それによって、問題点が誰の目にも明らかとなって仕事がスムーズに運んでいくのです。
こうした信頼関係を築くためには、日頃からみんなの心の結びつきを作り上げるよう、お互いに努力することが必要です。

■No.9
ベクトルを合わせる

人間にはそれぞれさまざまな考え方があります。もし社員一人一人がバラバラな考え方にしたがって行動しだしたらどうなるでしょうか。
それぞれの人の力の方向(ベクトル)がそろわなければ力は分散してしまい、会社全体としての力とはなりません。このことは、野球やサッカーなどの団体競技を見ればよくわかります。全員が勝利に向かって心を一つにしているチームと、各人が「個人タイトル」という目標にしか向いていないチームとでは、力の差は歴然としています。
全員の力が同じ方向に結集したとき、何倍もの力となって驚くような成果を生み出します。1+1が5にも10にもなるのです。

■No.8
人間の無限の可能性を追求する

仕事において新しいことを成し遂げられる人は、自分の可能性を信じることのできる人です。現在の能力をもって「できる、できない」を判断してしまっては、新しいことや困難なことなどできるはずはありません。人間の能力は、努力し続けることによって無限に拡がるのです。
何かをしようとするとき、まず「人間の能力は無限である」ということを信じ、「何としても成し遂げたい」という強い願望で努力を続けることです。ゼロからスタートした京セラが世界のトップメーカーになったのは、まさにこのことの証明です。
常に自分自身のもつ無限の可能性を信じ、勇気をもって挑戦するという姿勢が大切です。

■No.7
お客様第一主義を貫く

京セラは部品メーカーとして創業しましたが、当初から私たちは下請けの立場ではなく、自主独立の会社でした。
自主独立とは、お客様が望まれるような価値をもった製品を次々と生み出していくということです。ですからその分野においてはお客様より進んだ技術をもつ必要があります。進んだ技術で、納期・品質・価格・新製品開発等のすべてにわたってお客様の満足を得なければなりません。
お客様のニーズに対して、今までの概念をくつがえして、徹底的にチャレンジしていくという姿勢が要求されます。お客様に喜んでいただくことは商いの基本であり、そうでなければ利益を上げ続けることはできません。

■No.6
成功するまで諦めない

成功するかしないかは、その人のもっている熱意と執念に強く関わっています。何をやっても成功しない人には熱意と執念が欠けているのです。体裁のいい理由をつけ、自分を慰め、すぐ諦めてしまうのです。
何かを成し遂げたいときには、狩猟民族が獲物を捕らえるときのような手法をとることです。つまり獲物の足跡を見つけると、槍一本をもって何日も何日も追い続け、どんなに雨風が吹こうと、強敵が現れようと、その住処を見つけ、つかまえるまでは決して諦めないというようないき方です。
成功するには、目標達成に向かって粘って粘って最後まで諦めずにやり抜くということが必要です。

■No.5
採算意識を高める

京セラでは、アメーバ単位で〔時間当り採算制度〕を実施し、職場での仕事の結果が誰にでもはっきりと分かるようになっています。社員一人一人が経営者の意識をもって、どうすれば自分たちのアメーバの〔時間当り〕を高めていけるかを真剣に考え、実践していかなければなりません。
常日頃、鉛筆一本やクリップ一つにいたるまで、ものを大切にしようと言っているのは、こうした思いのあらわれです。
床にこぼれ落ちている原料や、職場の片隅に積み上げられている不良品が、まさにお金そのものに見えてくるところまで、私たちの採算意識を高めていかなければなりません。

■No.4
開拓者であれ

京セラの歴史は人のやらないこと、人の通らない道を自ら進んで切りひらいてきた歴史です。誰も手がけたことのない新しい分野を開拓していくのは容易ではなく、海図や羅針盤もない状況で大海原を航海するようなものです。頼りになるのは自分たちだけです。
開拓するということは大変な苦労が伴いますが、反面これをやり遂げたときの喜びは何ものにも代えがたいものがあります。このような未踏の分野の開拓によって、すばらしい事業展開ができるのです。
どんなに会社が大きくなっても、私たちは未来に夢を描き、強烈な思いを抱く開拓者としての生き方をとり続けなければなりません。

■No.3
公明正大に利益を追求する

会社は利益を上げなければ成り立ちません。利益を上げることは恥ずべきことでもなければ、人の道に反したことでもありません。
自由市場において、競争の結果で決まる価格は正しい価格であり、その価格で堂々と商いをして得られる利益は正しい利益です。厳しい価格競争のなかで合理化を進め、付加価値を高めていく努力が利益の増加を生むのです。
お客様の求めに応じて営々と努力を積み上げることをせずに、投機や不正で暴利を貧り、一攫千金を夢見るような経営がまかり通る世の中ですが、公明正大に事業を行い、正しい利益を追求し、社会に貢献していくのが京セラの経営です。

■No.2
利他の心を判断基準にする

私たちの心には「自分だけがよければいい」と考える利己の心と、「自分を犠牲にしても他の人を助けよう」とする利他の心があります。利己の心で判断すると、自分のことしか考えていないので、誰の協力も得られません。自分中心ですから視野も狭くなり、間違った判断もしてしまいます。
一方、利他の心で判断すると「人によかれ」という心ですから、まわりの人みんなが協力してくれます。また視野も広くなるので、正しい判断ができるのです。
より良い仕事をしていくためには、自分だけのことを考えて判断するのではなく、まわりの人のことを考え、思いやりに満ちた「利他の心」に立って判断をすべきです。

■No.1
人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力

人生や仕事の結果は、考え方と熱意と能力の3つの要素の掛け算で決まります。
このうち能力と熱意は、それぞれ0点から100点まであり、これが積で掛かるので、能力を鼻にかけ努力を怠った人よりは、自分には普通の能力しかないと思って誰よりも努力した人の方が、はるかにすばらしい結果を残すことができます。これに考え方が掛かります。考え方とは生きる姿勢でありマイナス100点からプラス100点まであります。考え方次第で人生や仕事の結果は180度変わってくるのです。
そこで能力や熱意とともに、人間としての正しい考え方をもつことが何より大切になるのです。