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関連するアメーバ経営での実践例

心の思い方をコントロールする―心を鍛える―

私たちは日々の仕事においてさまざまな判断を行なっています。計画の承認、稟議の決裁、人事異動や制度・ルールの変更など、部下からのあらゆる相談に対して判断を行ない、これで進めなさいと指示を出し、事業を進めています。
判断をすることは、トップや経営幹部、リーダーの重要な任務です。そして、一度下した判断は、組織の人たちの仕事を変え、その成果、業績に影響を与えます。判断するということには、大きな責任が伴ないます。
しかし、その判断というものを人は何に基づいて行なっているのか、何を基準にしているのかと考えてみると、実は曖昧ではっきりしていないのではないでしょうか。
たとえば、経験や知識、情報といったものは、判断における基準の一つとなっているようにも思えます。しかし、私たちは過去に経験したことのない事象に対して、また知識や情報が十分でない場合でも、勇気を持って判断しなければならないことがあります。そのように考えますと私は、判断というものは結局のところは、その瞬間、瞬間に感じたことに自分の心が反応して、自分の心が思うままに行なっているのだろうと思います。

これはどのようなことかと言いますと、たとえば、部下からリスクがほとんどなく、かつ大変収益性が高く儲かる方法があると進言されたとします。その進言を、素晴らしい提案だと受け止めるのも1つの思い方ですし、逆に苦労もせず儲かるのはおかしいと感じる思い方もあります。損得感情で考えれば前者のように思うのでしょうし、そうでない思い方もあるのです。いずれにせよ、その時々に思った通りに人は物事を決めていくのではないでしょうか。
そして、人の心は一定ではなく、常に変わっていきます。同じ事象に対しても、その時々で感じ方が変わり、判断も変わります。ですから、判断をよりよいものにしていこうとするなら、心がどのような思い方をしていくのかをコントロールしていくことが重要なのです。
わがままで利己的な心もあれば、良心的な心もあります。さまざまな心を持っているのが人間です。その心を自らコントロールしていくことで、よりよい判断へとつなげていくことが必要です。

近代オリンピックの創設者、クーベルタンは「心身ともに鍛える」という言葉を残しました。
身体を鍛えるのと同じように、心も鍛えることができるのです。誠実な心、明るい心、利他の心、そういった方向へ心を向かわせていくよう、強い思いを持って常に自分の心に言い聞かせて心を鍛錬するのです。それがよりよい判断をしていくために必要なことです。そのように捉えて、判断力を磨いていただきたいと思います。


※出典:アメーバ経営倶楽部機関誌「アメーバマネジメントレポート」Vol.14
※記載情報は掲載当時のものです。ご了承ください。