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関連するアメーバ経営での実践例

お客様第一主義を貫く

私は京セラに入社以来、大半を営業という仕事に従事してまいりました。
入社5年目くらいの頃でしょうか、私は東京営業所で部品の営業を担当し、東北エリアのお客様を担当しておりました。
大手部品メーカーのA社様で起こった出来事です。ある時、A社様より不良品の連絡があり、その対応で、製造・技術と問題点の調査やA社様との電話での連絡とあわただしい日々が続いていました。私があまりにも電話でのやりとりに追われている様子を見て、当時の稲盛社長(現京セラ名誉会長)からいきなり、「お客様のところへ飛んで行かんかっ!」とお叱りを受けました。お客様が仙台に拠点を構えておられ、片道4時間もかかるところでしたので、私は電話であれこれと確認をしていたのですが、稲盛社長は「営業なのだから、まずはお客様に謝罪をし、次の対応を打ち合わせすべきだ」と指導されました。自分の目で現場の状況を確認し、その上での対応が一番だと言われ、すぐにお客様のところに訪問しました。そして、工場へ連絡を取りながら対策を打ち、事なきを得たことを思い出します。
この出来事を通じて、私は「お客様第一主義」ということも知ることとなりました。「お客様第一主義」とは「お客様を大切に思う心」です。相手の言うことにただ従うだけが「お客様第一主義」というものではありませんが、お客様の納得を得てビジネスを成り立たせることが目的です。ビジネスでは、お客様との間でも時には厳しい話し合いが起こるものです。しかし、営業活動の根底では、常に「お客様を大切に思う心」というベースを守ることが大切だと思います。
今日、メール文化と言われ、メールのやり取りだけでビジネスを済ませてしまう傾向の中で、今一度営業のあり方を考えてみますと、私は今でも「現場主義」と「お客様第一主義」が営業の心得であると思います。今日まで営業という一線でやってくることができたのも、この教えがあったからだと思っています。


※出典:アメーバ経営倶楽部会員情報誌「アメーバ経営倶楽部」<合本>Vol.16-22
※記載情報は掲載当時のものです。ご了承ください。