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関連するアメーバ経営での実践例

個人の目標と組織の目標を一体化させる

昨今、企業不祥事が多発し、要因分析と再発防止策が提案されています。私は、ルール、規制、監査などの対策以前に、組織そのものが持つ基本的な力が重要だと考えます。アメーバ経営では、「個と全体が調和する組織」を構築しますが、私は、オーケストラが身近な理想の一つと考えています。
オーケストラでは指揮者(トップ)の指導のもと、楽器パート(組織)が編成され、各パートは、数名の演奏者(社員)で構成されています。各演奏者は、個人の技量を高めるため研鑽を積み、パートの役割を果たすためパート練習を積みます。全体演奏となると、各人が譜面通り正確に演奏する技術に加え、タイミング、テンポ、音色、強弱のバランスを指揮者の意図を汲んで合わせていく必要があります。
もう一つ重要なことは、全員が目標を共有することです。私は、高校・大学と吹奏楽部に所属していました。コンクールや定期演奏会を控えた全体練習では、全員の思いが一つになり、一人ひとりの奏でる音が調和して、個々の音の集合体ではない全く違った響きが生まれ、背筋に電流が走るような感動を感じることが何度もありました。「コンクールで金賞を受賞する」ことや「演奏会を成功させる」という明確な目標が全員で共有され、練習に練習を重ねて全員の心が一つになった瞬間にのみ生ずる響きです。企業活動にあっても、このような調和を生み出す取り組みが大切であると考えます。
企業組織にあって、各人には、知識や技能を高めていきたいという「思い」があります。この「思い」が会社の望んでいる姿と合っていることが理想です。経営理念や事業方針は普遍的なものですが、その実現された具体的な姿は、各自の努力で磨き上げていかなければなりません。職位の上下を問わず、会社をよくしていくためにはどのような活動が必要なのか、創造的な議論の場を持つことが大切です。このようにして、いつの間にか、個人の目標と組織の目標が一体化していることが望ましいと考えます。個人の自分自身の成長への要求と組織における必要性との間に相互補完的な結び付きがあれば、モチベーションが自発的に生じることになり、最も効果が高いと考えます。個人と組織の要求が相互補完的に関係し合って相乗効果が生まれ、社員と組織のエネルギーが相互を高める形で蓄積されていきます。このようにして確立された社風が、新たに仲間となる、将来の社員を育成していくことになります。
リーダーは率先して奮闘努力し、そのような好循環の基礎を築き上げていかなければならないと考えます。

※出典:アメーバ経営倶楽部会員情報誌「アメーバ経営倶楽部」<合本>Vol.23-28
※記載情報は記載当時のものです。ご了承ください。